出前館配達員の間ではおなじみとなっている事だが、出前館の配達員はオファー(案件)をスマホで受ける際、オファーを受けるための早押し案件(早い者勝ち)のシステムが存在する。
注文が入り、その案件をどの配達員に配達してもらうかとなった時に、複数名の配達員へ一斉にその案件のオファーを送る。
そして一番早くスマホの受諾ボタンを押した配達員が配達を担当出来る、というのが「早押し案件」の仕組みだ。
そして早押し案件では無く誰か一人の配達員、つまり個人へのオファーのシステムももちろん存在する。
この記事執筆時点(2025年3月)の出前館では個人へのオファーの場合、オファー画面に「優先オファー」と表示されます。

私は2021年末から出前館の配達を始めたが、この出前館の早押しの仕組みも時間の経過と共に大きく変化している。
今回の記事では2025年となった今の出前館の早押しシステムについて書いていこうと思う。

かつての出前館は報酬が高く、猛烈なスピードで瞬間的に案件が他の配達員に取られてしまって消える、という事も多かったですが、今は全く状況が異なります。
今稼働している出前館配達員の方々はとっくに気づいている仕組みかと思うが、改めて書かせて頂こうと思う。
一言で言うならば、今の出前館の早押し案件の仕組みは「逆オークション」だ。
かつての早押し案件はとんでもない競争率であった
今の出前館配達用のドライバーアプリでは当たり前のように「マップ」が表示され、お店からお客様宅までのドロップ距離(配達距離)といった事も分かるようになっているが、昔のシステムはそうでは無かった。
オファー画面ではマップ表示無しであり、店名やお届け先の住所が文字のみによって複数案件分一覧表示される、いわゆる「旧アプリ」と言われる物が2022年の夏頃まであった。
この旧システムの頃から、今のマップ付き表示のドライバーアプリである「新アプリ」が導入後の初期頃までは、とんでもない猛烈な案件の早押し(早取り)競争が配達員の間で繰り広げられていた。
経験者ならお分かりかと思うが、オファー(案件)が入ると、案件内容をしっかりと見る間も無く、瞬間的に誰かが案件を取って消えていく、そんな案件だらけであった。
この頃の出前館の報酬は非常に高く、とにかく案件の内容をじっくりと精査せずに素早く取る、そういった配達員だらけであったという印象だ。
どんどん個人へのオファーが増加して安全なシステムへ移行
もうお分かりかと思うが、先述したような出前館の早取り競争システムだと相当危険が伴うシステムとなってしまう。
運転中であっても何とか無理に案件を取ろうとスマホを操作してしまう配達員が出てきてしまう可能性があるからだ。
当時は多くの配達員からの「早押しはやめてほしい」、「個人へのオファーを増やしてほしい」という声をよく見かけたし、私もそう思っていた。
そしてそういった声は、さすがにいつまでも無視出来ないと出前館側も感じたのか、個人へのオファーの場合は個人へのオファーだと分かるように表示されるシステムを2022年10月から始めたのだ。
それが当ブログの過去記事でも書いた「あなただけに送信されたオファー」である。

このように表示されていた
このシステムが始まる前からも個人へのオファーというのは存在していたようだったが、スマホの表示上で個人へのオファーである事が分からないと意味が無い。
個人へのオファーだと分からないと、全ての案件に対してこれは早押し案件ではないかと配達員は構えてしまう。
この「あなただけに送信されたオファー」であれば、これは個人へのオファーだとはっきりと分かるため、配達員が無理して案件を取ろうとする場面が出てくる可能性が減り、より安全なシステムだと言える。
しかしこの「あなただけに送信されたオファー」が始まった当初は、それでも個人へのオファーの割合は少ないんだと分かってしまう状況であった。
つまり「あなただけに送信されたオファー」よりも早押し案件の方が圧倒的に多い、そんな状況であった。
しかし過去記事内でも書いたように、この「あなただけに送信されたオファー」は時間の経過と共に、どんどんその割合が増えていった。
やがてはほとんどの案件が個人へのオファーとなり、早押し案件であっても取られて消えるスピードが遅くなっていった。
つまり複数名にオファーを送る早押し案件であっても、オファーを一斉送信する対象人数を減らしている事が分かる、そんな状況になっていった。
昔と比べれば断然安全なシステムに移行していったのだ。
再び早押し案件が増加するが今の仕組みは「逆オークション」

「優先オファー」の文字は表示されない
そうして個人へのオファーが順次大きく増えていった出前館だが、今は全く状況が異なる。
今は他の配達員にすぐに取られない、消えない早押し案件が非常に多い状況だ。
早押し案件なのに簡単には取られない、消えない、これはどういう事か。
今の出前館配達員の最低報酬額は、シングル配達(1件持ちの配達)の場合で「400円」の額となる。

複数件分の商品を受け取ってから、お客様宅へ順々に向かって同時に運ぶ、いわゆるダブル(2件持ち)配達の場合は、1件当たりの報酬が400円を下回る場合があります。
はっきりいってしまえば、この「最低400円」という報酬額というのはかつての出前館と比較すれば圧倒的に安い報酬額だ。
かつての出前館では1件1000円超えの報酬額なんていうのが当たり前のようにあった。
先述した、「瞬間的に消える早押し案件」というのは、こういった高額な報酬額であったからこそ存在していたのだ。
しかし今は「簡単には消えない早押し案件」となっている。
報酬額が安いと感じて配達員がオファーを受けず、拒否されているケースが増えているからだ。
案件を受ける配達員がいなければ、報酬を少し引き上げ、また複数名へ早押し案件としてオファーを送る。
その流れを配達員が決まるまで繰り返す、という事が今の出前館ではよく起きている。
つまりこれは「逆オークション」のシステムと言える。
※逆オークションとは
買い手が提示した希望価格に対し、複数の売り手の中で最も安い販売価格を示した売り手が取引を行うこと。
goo辞書より
ここで言えば買い手は出前館だ。
売り手は配達員となる。
出前館側は報酬を少しずつ引き上げながらオファーを送り、一番最初にこの報酬なら行くと納得した配達員がオファーを受けて運ぶ、という形になっている。
出前館側からすればそれが最安値での取引額となる。
そして個人へのオファーの場合の内容でおおよそ共通している事は、報酬額が安いという事。
報酬額をまだ引き上げていない最初の段階で個人へのオファーを何名かに送り、決まらなければ先述した「逆オークション」のシステムに移行する、という形にしている事が多いと思われる状況だ。
出前館側としても配達員がなかなか決まらなければ当然、お客様へのお届けが遅れるというリスクがある。
報酬額を引き上げながら複数名へオファーを送り、お届け遅れを出来るだけ回避している、そんな状況だ。

報酬額を少しずつ引き上げるシステム自体はかなり以前からありましたが、以前の出前館はそもそもの報酬額が高く、
配達員が決まりにくいような一部の案件のみでその徐々に引き上がるシステムが使われていたという印象です。
今は一部の案件のみでは無く、非常に多いという状況です。
かつてほどの危険性は無いが安全第一で出前館配達を
今の「逆オークション」の仕組みであれば、かつての物凄い競争率の中で繰り広げられていた早押し案件のように、案件が瞬間的に消えて無くなるという事は物凄く少なくなる。
報酬額が引き上がっていき、自分が良いと思った報酬額に近づいてきたら運転中の車両をいったん止め、安全に早押し案件に備えるという形にする事だって出来る。
そもそも報酬額が上がってない状態の案件は、個人へのオファーであったり、早押しであっても取られるという事が少なくなっている。
このようにかつての早押しの仕組みに比べたら断然安全と言えるとも思うが、早押しは早押しなので思わず無理に案件を取ってしまう場面が出てこないよう、みなさまもお気を付け頂ければと思う。
事故を起こしてしまっては元も子もない、安全第一の配達を私も心掛けていこうと思う。
ご精読頂き、ありがとうございました。
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