私はフードデリバリーの配達にクロスバイクを使用してきた。
それに当たりあらゆるカスタムを加えて来たのだが、今回はタイヤを元の28cから32cへと少し太くした事によるメリット・デメリットを書いていこうと思う。
ウルトラスポーツ3の28cからパセラジャケット32cへと換装
元の28cのタイヤはコンチネンタルのウルトラスポーツ3というタイヤ。
コンチネンタル好きの自転車好きも非常に多く、ド定番ブランドと言えるが、確かにこのウルトラスポーツ3の28cに関してもグリップ力や耐パンク性、振動吸収性、耐摩耗性、価格など、総合的に見て良い所の多い非常に良いタイヤであった。
このウルトラスポーツ3の良さについては別記事で詳しく書いたので、興味があれば参考にして頂ければと思う。
ただ「配達のため」という意味で考えると32cならではの良さが際立つという話である。
そしてその32cタイヤはパナレーサーのパセラジャケットというタイヤである。
このタイヤ、32cであるという事のみならず他にも良い点が沢山あったのでこのタイヤを選んだ。
具体的なパセラジャケットの良さについては別記事で書いたのでよろしければ参考にして頂きたく思う。
32cの方がクッション性が高く乗り心地が良い
やはり28cと比べたら乗り心地は変わる。
タイヤの種類によって適正空気圧の範囲というのは変わってくるが、
通常、タイヤが太いほど適正空気圧が低くなる。
当然空気圧が低いという事はタイヤが柔らかくなるため、振動吸収もよくしてくれるようになり乗り心地は良くなる。
そしてエアボリュームが大きくなる。
エアボリュームは入っている空気の容量の事。
体積と言ったら分かりやすいかもしれない。
エアボリュームが大きいほどクッションの役割を果たす空気の量が多くなって乗り心地は良くなり、
そもそもの空気圧も低く出来ることによってタイヤの硬さも柔らかくなるのだから、乗り心地が良くなるのは当然と言える。
クッション性が大きくなるというのは振動や衝撃が緩和され、配達している商品へのダメージを軽減することにつながる。
ただしママチャリやサスペンション付極太タイヤのMTBのようなクッション性の高さまでには至らない。
あくまでクロスバイクで28cタイヤと比較したらの話だ。
ウルトラスポーツ3の28cを使っていた時は荒れたコンクリート上などを走る際に、かなり「ガッ!ガッ!」と32cと比較すれば衝撃や振動がダイレクトに伝わって来る事も多かった。
そして私の場合さらにクッション性を上げるために、パナレーサー「R’AIR」というチューブの32cに対応した物を使っている。
新品のクロスバイクなどにデフォルトで付いているような普通のブチルチューブから、このR’AIRチューブに変えるだけでもグッと振動吸収性というのは高まる。
この「R’AIR」チューブは素晴らしいタイヤチューブなので別記事でも書かせて頂いた。
軽さと耐パンク性を持ち合わせている素晴らしいチューブであり、私は何度もリピート購入している。
参考までに。
32cタイヤと「R’AIR」の組み合わせは最高だと感じています。
といっても32c以外との組み合わせでも素晴らしいですが。
分厚いタイヤでパンクリスクをカバー
太いタイヤの方がごつくて分厚いタイヤが多いため、そういう意味ではパンクリスクを抑えることが出来る。
しかしながら地面とタイヤとの接地面積は大きくなるため異物を踏んでパンクする可能性は上がる。
接地面積が大きくなる事によるパンクリスクアップを分厚いゴムでカバーしていると感じる。
私の個人的な経験上では、細いタイヤでも太いタイヤでも空気圧管理をしっかりして大きめの段差等に無理に突っ込まないという事を徹底すればパンクする事なんてまずない。
私はスポーツ自転車ショップによく行くのだが、このパンクの防ぎ方の話は自転車の知識を物凄く豊富に持つ、プロの立場であるスポーツ自転車ショップの店員さん達が口を揃えて言っていた。
配達の仕事中にパンクする事は何としてでも避けたい。
32cタイヤで前述した日々の空気圧管理と無理な突っ込みをしない事を普通に意識していれば、パンクなんてまずしない。
しかしながら私の場合さらに安心するため、万が一に備えて瞬間パンク修理剤というのを常備している。
瞬間パンク修理剤は応急処置のパンク修理剤になるため、本修理は別途行うことになる。
とりあえずその時に行っている配達を完了するという目的で使う分には役立つ事も多いだろう。
ちなみに瞬間パンク修理剤の出番が来たことはまだ1度も無い。
しかし持っていると一種のお守りのような安心感は得られるのでおススメではある。
段差に乗り上げやすく溝などに嵌まりにくい安心感
前述したように無理に段差にハイスピードで突っ込む事はしない方が良いが、普通に段差を乗り越える分にはクッション性の高い32cの方が乗り上げやすい。
そして至って単純な話だが、当然に太いタイヤほど街中にある細い溝などにタイヤが嵌まりづらくなるため安心感がある。
街中のあらゆる場所を走りまくる配達員にとってこの安心感アップは凄くありがたい。
接地面積が大きくなることによるグリップ力(滑りにくさ)向上
グリップ力は使っているタイヤのゴム質など他の要素も関わってくるが、同じ種類のタイヤで比べた場合には地面との接地面積の大きい太いタイヤの方がグリップ力(滑りにくさ)というのは向上する。
タイヤと地面のより広い範囲の接地面積で自転車が滑らないよう支えてくれているという事だ。
ただ28cの時に使っていたコンチネンタルタイヤもグリップ力が非常に高いタイヤではあった。
コンチネンタルの自転車用タイヤは数多くの種類が存在するが、コンチネンタルはどのタイヤもグリップ力が高い事で定評がある。
私自身も実際使ってきて、コンチネンタルタイヤは全然滑り知らずというイメージが非常に強い。
特に雨の日に配達する時等には非常にこのグリップ力というのは重要になってくる。
唯一のデメリットは漕ぐペダルが重くなること
はっきり言って細いタイヤにするメリットは、軽く速く走れるようになる事一点のように感じる。
ただその唯一とも言えるメリットに大きな魅力があるから、多くのサイクリストが細いタイヤを愛用するわけだ。
確かに28cの方が漕ぎ出しが軽かったし上り坂に関してもスイスイと軽く走れていた。
ちなみにクロスバイクで25cも使ったことがあるが、この細さまで来るとその走りの軽快さは物凄く気持ちが良い。
走りが重くなるのはやはり太いタイヤのデメリットだと思う。
ただ28cと32cで比べた場合には確かに重くはなるが思っていたほど大きな差は感じなかった。
これは32cとしては軽いパセラジャケットというタイヤを選んだこともかなり関わっていると思う。
しかしながらネットで他の28cから32cタイヤに変更した方々のレビュー等も見ていても、やはりそこまで大きく重くなるわけではなさそうだった。
配達で使うには総合的に見て圧倒的に32cの方が良いと判断
太いタイヤ(32c)を使うメリットの多さ、大きさは前述した通り。
これと細いタイヤ(細いといっても28cだが)の軽快さというメリットを天秤にかけた時、
個人的には使用目的が配達ならば圧倒的に32cの方が良いと感じた。
28cの方が軽快さは上がるが思ったほど32cとの差は大きく無く、
対して32cの太いタイヤにするメリットによる28cとの差は大きく感じた。
- クッション性が高い
- 頑丈である
- 段差や溝の多い街中も走りやすい
- グリップ力が高い
28cから32cに変更して得られるこれらのメリットというのは、非常に配達をしやすくしてくれると思う。
ここまでご精読頂きありがとうございました。
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