ロードバイクやクロスバイクのタイヤブランドとしても有名なビットリア(Vittoria) 。
しゃれおつ(おしゃれ)なイタリアブランドだ。
私がこれまで主に愛用してきたタイヤブランドは、
- コンチネンタル
- パナレーサー
- シュワルベ
といった所だ。
ビットリアブランドの商品に関してはチューブなどの別のパーツでは使った事があるものの、タイヤに関しては使った事が無かった。
ただ、ずっと気にはなっていた。
そしてこの度、ついに…

買っちゃった♡
今回購入したのはビットリアタイヤの高級モデルでは無く、とても人気の高いエントリーモデルのタイヤ「ZAFFIRO PRO V(ザフィーロ プロ ファイブ)」。
価格の安いエントリーモデルでありながら、ビットリアタイヤならではの非常に魅力的な特徴を持つタイヤだ。
ZAFFIRO(ザフィーロ) PRO V とは
実はこの「ザフィーロ」にも種類があり、タイヤを折りたためるタイプ(フォルダブル)である「ZAFFIRO PRO V」と、折りたたむ事の出来ない金属の芯が入ったタイプ(ワイヤービード)の「ZAFFIRO V RIGID」がある。
タイプ | ケーシング(TPI) | サイズ | 価格(税込) | |
---|---|---|---|---|
ZAFFIRO PRO V | フォルダブル | Nylon 26TPI | 700x23c(280g) 25c(310g) 28c(340g) 30c(385g) 32c(395g) | ¥3,993 |
ZAFFIRO V RIGID | ワイヤービード | Nylon 26TPI | 700x25c(380g) 28c(410g) 30c(460g) 32c(470g) | OPEN |
さらには「ZAFFIRO PRO HOME TRAINER」という室内トレーナー専用タイヤもあります。
より低価格で購入出来る、ビットリア最廉価モデルがZAFFIRO V RIGID。
記事執筆時点でのAmazon価格で比較すると、ZAFFIRO V RIGIDの方が1本で1,000円ほど安くなっている。
今回私が選んだザフィーロは、フォルダブルの「ZAFFIRO PRO V」の28cの太さ。
というのも、私がこれまでもっとも愛用してきたコンチネンタル社のエントリーロードタイヤ「ウルトラスポーツ3」もフォルダブルのタイヤであり、比較をしたかったからだ。
ウルトラスポーツ3に関しても過去記事で詳しく書いた。
ワイヤービードと比較し、より軽量なタイプであるフォルダブルのタイヤばかり私はこれまで使ってきた。
またZAFFIRO PRO Vはエントリーモデルでありながら、ビットリアが誇るタイヤコンパウンド「グラフェン2.0(G2.0)」が採用されており、これが購入する大きな決め手となった。
グラフェン2.0(G2.0)とは
ビットリアが誇るタイヤコンパウンド「グラフェン2.0(G2.0)」。
グラフェン2.0はビットリアの「コルサ」といったフラッグシップモデル(最上位モデル)にも使われている。
コンパウンドとは、タイヤのトレッド(路面に接する)部分に使われるゴム素材の事だ。
グラフェンは世界中の科学者・企業から注目を集めるナノ素材、物質。
これまでに発見されたあらゆる物質の中でも最も軽く、薄いという。
ダイヤモンドより硬く、鋼鉄の200倍の「強度」もある。
「2.0」が示す事というのは、ビットリアタイヤで使われていた第1世代のグラフェンコンパウンドがアップデートされ、より改良されて進化した第2世代のグラフェンコンパウンドが使われている事を意味する。
- 転がり抵抗が軽い
- グリップ力が高い
- 耐摩耗性(寿命の長さ)に優れている
こういった良いことずくめの特徴を持つコンパウンド素材が、ぼくらのグラフェンちゃんなのだ。
そしてこのグラフェン、自転車のタイヤメーカーとしてはビットリアのみが採用出来るという。
恐るべし、ビットリア。

ビットリア
さまぁぁぁぁ!!!
最上位モデル「コルサ」からインスパイアされた縦溝のスリックパターンを採用

浅~い滑らかな縦溝
トレッドパターンは、タイヤの接地面であるトレッド部分に刻まれた溝や切り込みの模様の事。
センター部にビットリアタイヤのフラッグシップモデル(最上位モデル)の「コルサ」からインスパイアされた縦溝のスリックパターンを採用し、直線での低い転がり抵抗を実現している。
「スリックパターン」というのは溝の無いタイヤや、タイヤ表面が滑らかな場合に使われる言葉だ。
先述した通りタイヤコンパウンドにはグラフェン2.0が使われており、トレッドパターンとタイヤコンパウンドの両方で転がり抵抗の軽さを実現しているといった所だ。
新ETRTO規格に対応
商品パッケージにも分かりやすく記載されているが、ZAFFIRO PRO Vは新ETRTO規格に対応したタイヤだ。

対応している事が示されている
この画像が商品パッケージ上での説明。
つまり新ETRTO規格では「内幅19c(19mm)」のリムに装着した場合に、タイヤが示すサイズ(太さ)におおよそなる。
今回私が購入したZAFFIRO PRO Vの「28c(28mm)」のタイヤであれば、内幅19cのホイールリムに取り付けた場合に28c程度の太さになるという事だ。
従来のETRTO規格ではリム内幅「15c(15mm)」をもとに設計されておりました。
今回私が購入した28cタイヤがもしも、従来のETRTO規格に合わせたタイヤだった場合、リム内幅が「15c」の時に28cの太さになるよう設計されているという事です。
私の場合、内幅17cの「フルクラム レーシング5」というホイールを使っている。
リム内幅が2mm変化すると、装着したタイヤの幅は1mm程度変わると言われている。
つまり、リム内幅19mmの場合と比較し、2mmリム内幅が細くなる私の場合、リム装着時のタイヤの太さが28c(28mm)よりも1mm程度細くなるという事になる。

そしてタイヤ空気圧をどの程度にするかでも、
タイヤの太さが若干変わります。
実際にレーシング5にZAFFIRO PRO V装着し、低めの空気圧の5barを入れ、自分でタイヤ幅を計測したところでは、28cのこのタイヤが26c程度の太さになっていた。
そして今回比較したウルトラスポーツ3やクローザープラスでも、同じように空気圧を5barまで入れて計測したところ、この2つのタイヤの場合は27c程度になっていた。

少しの違いではありますが、今回比較した3つのタイヤではZAFFIRO PRO Vが一番細身でした。
ZAFFIRO PRO Vの重量を他の定番エントリーロードタイヤと比較
23c | 25c | 28c | |
---|---|---|---|
ZAFFIRO PRO V | 280g | 310g | 340g |
Ultra Sports 3 | 250g | 270g | 320g |
CLOSER PLUS | 210g | 220g | 240g |
この表を見ても分かる通り、今回紹介のZAFFIRO PRO Vは他社の超人気エントリーグレードタイヤとも言える「ウルトラスポーツ3」や「クローザープラス」よりも重量のあるタイヤとなる。
タイヤ重量やタイヤの細さというのは走りの軽さの違いに直結するため、この重量の違いが実際の走りにどう影響するかも確かめようと思った。
ちなみにクローザープラスというのは、エントリーグレードのタイヤとしては物凄い軽さを持つタイヤとしても人気だ。
実際に走ってみた感想
私がこれまで愛用してきたコンチネンタルのウルトラスポーツ3や、パナレーサーのクローザープラスの28cと比較してみる。
先述もしたようにZAFFIRO PRO Vのタイヤ装着時に気づいた事だが、ウルトラスポーツ3やクローザープラスよりも私の実測値ではわずかに細くなっていた(1mm程度)。
しかし重量に関しては、28cで「340g」と一番重くなっている。
そしてなんと言っても、タイヤコンパウンドの「グラフェン2.0」ちゃんによる影響もどの程度であるのか見物であった。
そして実際に走ってみた結果、走りの軽さに関しては大きな違いでは無いが、非常に重量の軽いクローザープラスと同等、もしくはそれ以上に軽快か?ぐらいに感じた。

うむむむ!?
正直、タイヤ重量が「340g」とクローザープラスよりもはっきりと重いため、この結果は意外であった。
別記事でも書いたが、ウルトラスポーツ3に関してはクローザープラスよりも走りがわずかに重くなる。
やはり若干細身のタイヤになっている事と、グラフェンちゃんによる影響は大きい、といったところか。
トレッドパターンに関しては3種類とも、大きなタイヤ溝の無いスリックパターンを採用している。
そして乗り心地に関しては若干細身のタイヤである分、エアボリューム(空気の容量)が減少して硬めになるかと予想していたが、やはりその通りであったという印象。
もちろんこちらも大きな差では無いが、ちょっとヒビ割れたコンクリート上を走る時など、わずかに微振動を拾いやすいといった印象であった。
グリップ力(タイヤが地面をつかむ力、滑りにくさ)に関しては可もなく不可もなくといった感じ。
となればグリップ力に定評のあるコンチネンタルのウルトラスポーツ3がやはり一番だと感じる。
コンチネンタルタイヤのグリップ力が高いというのは、自転車好きの間では非常に有名な話だ。
私自身もウルトラスポーツ3を愛用している大きな理由の一つに、グリップ力が高くて安心感があるという部分がある。
サイドにヒビ割れが起きやすいという口コミが多い
Amazonのレビューを見ていても分かりやすが、このZAFFIRO PRO Vの欠点としてよく言われているのが、「タイヤサイドにヒビ割れが起きやすい」という事。
私の経験上、タイヤのヒビ割れの発生のしやすさというのは、日頃の自転車の保管の仕方次第で大きく変わってくる。
直射日光や雨風を防げる「室内保管」をしているか否かでは、ヒビ割れの発生のしやすさは大きく異なる。


私はZAFFIRO PRO Vも室内保管で管理していくので、その結果どうなったかをまた追記しようと思う。
また今回購入した際のタイヤパッケージはより新しくなっており(以前は黒基調のパッケージだった)、耐摩耗性が改良されている事を示すシールも貼られていた。

しているとの説明がある
よってサイドのヒビ割れの発生のしやすさも改良されている可能性がある。
愛しのグラフェンちゃんが使われている素敵なロードタイヤなのよ
ZAFFIRO PRO Vを使ってみた第1印象としては、想像以上に軽快に走れるタイヤであったという事。
少し細身に作られている事がどれだけ影響し、またグラフェン2.0コンパウンドによる影響はどの程度なのか、判断が難しい所ではあるが価格の安いエントリーグレードのタイヤとしては非常に軽快に走れるタイヤだと思う。
この価格帯のタイヤでビットリアが誇るコンパウンド「グラフェン2.0」が使われているというのは非常に魅力的だ。
また個人的にはタイヤサイドのビットリアのロゴや、トレッド部分のデザインなど、見た目にも魅力のあるタイヤだと感じた。
ここはさすがのイタリアブランドといったところか。
みなさまもご自分に合った最高のタイヤを見つけて頂ければと思う。
そのためにもこの記事が参考の一つになれば幸いだ。
ご精読頂き、ありがとうございました。
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