Uber Eats などのデリバリーでの注文時のお客様の支払方法には大きく分けて「事前決済」と「代引(現金支払い)」がある。
出前館配達で代引案件を受け付けている配達員の方達から面倒くさいと思われがちな所に「現金精算」がある。
この記事執筆時点での仕組みで言えば、報酬額から受け取った現金分が控除されたり、多く受け取りすぎている現金を会社に送金するための手続きが「現金精算」だ。
もちろん出前館ドライバーアプリでは、現金支払いのお客様のオファーは受け付けないという設定である、「現金オフ」の設定にして稼働をする事も出来る。
しかしより多くのオファーを受けようといった理由で「現金オン」の設定にして稼働している配達員も当然いる。
Uber Eats やWoltの仕組みと比較してしまえば、出前館の現金精算手続きはまだまだ不便と感じるかもしれないが、
2021年から出前館稼働している私から見て、この出前館の現金精算の仕組みも当初の仕組みから比べればウンと便利に進化していっていると感じる。
少なくとも昔の仕組みは「トゥーパー(スーパー)めんどくせぇ」でした。
なので当時私はそれも理由の一つとして、出前館では「現金オフ」での稼働をしていました。
今回の記事ではそんな出前館の現金精算の仕組みの今までの移り変わり方、歴史について書いていこうと思う。
出前館の現金(代引)精算 仕組みの変遷・歴史
まず、出前館現金(代引)精算の仕組みのこれまでの移り変わり方(変遷)・歴史をざっくりと振り返りたいと思う。
下記画像のようになる。
スーパーめんどくせぇ時代(各拠点にて現金精算)
最近出前館配達を始めたという方々からすると、こんな時代があったというのは考えられない事かもしれない。
私の場合は2021年から出前館配達を始めたが、最初の半年程度はこの仕組みで運用されていた。
このスーパーめんどくせぇ時代ではなんと、その日その日の配達で受け取った現金を丸々、自分のエリアを担当している拠点(事務所)まで持って行って精算しなければならなかったのだ。
しかもその日受け取った現金は基本的に「当日中」に持って行かなければならなく、拠点も24時間営業しているわけでは無かった。
よって夜の配達のピークタイム(ディナータイム)を終えた頃に現金配達をしている配達員は、一斉に配達を終えたり中断したりして拠点に向かうような形になっていた。
その時その時で配達員がいる場所によっては、いったん拠点まで行くのに「時間が掛かる」だとか「遠い」だとかそういったケースもある。
この仕組みは紛れもなく「スーパーめんどくせぇ」であった。
いや、「スーパー」を通り越し、「トゥーパー」とも言えるだろう。
なかなかめんどくせぇ時代(コンビニ現金精算の始まり)
先述した出前館の拠点というのは全国的に一気に閉鎖されて無くなっていく運びとなり、それに合わせるようにして「コンビニでの精算」を出来る仕組みを始めた。
先述した「各エリアでの拠点での精算」から比べると遥かに楽になった。
ただ、このコンビニ精算が始まった時点では後に紹介する「報酬額との差し引き計算」が行われておらず、受け取った現金額は丸々コンビニに持って行って精算しにいかなければならないという仕組みであった。
その日の配達で受け取った現金額を、翌営業日(土日祝日は含まない)に出前館から送られてくる「決済申込用メール」を使って「全額」送ってコンビニ精算するという形でした。
かつては土日祝日には決済申込用メールは送られてこない仕組みでしたが、後に平日、土日祝日でも送られてくる仕組みに変更されました。
この時代のコンビニ精算のめんどくささは、
この時代に入ってから私も出前館の現金配達を始めましたが、毎日毎日遅れないように注意しながらコンビニ精算をしに行っている感覚でした。
出前館からは次のような説明をされている。
■期限内の入金が確認できない場合
出前館より
アカウント利用の一時停止または失効の厳正な措置を取らせて頂きます。
必ずご対応をお願いいたします。
ヒョ…
ヒョエェェェーーー!!!
こういったプレッシャーもあり、縛られていると感じる大きな要因になっていた。
大手のコンビニであればどこでも精算出来る所や、コンビニでの手続き自体も非常に簡単である所など、この仕組みには良い所もあった。
しかしやはり、配達員の方々はUber Eats やWoltの便利な現金精算方法と比較してしまうため、コンビニ精算が出来るようになって便利になってからも配達員の方々からは「手間である」「めんどくさい」という声は相変わらずよく聞く、見かけるという状況であった。
ちょっとめんどくせぇ時代(代引預り金と報酬額の差し引き精算の始まり)
コンビニ精算が始まってからも、出前館は現金精算の方法をより便利にしようと仕組みのアップデートを続けた。
2024年1月よりついに、
「代引預り金と報酬額の
差し引き精算」
を始めた。
Uber Eats やWoltで現金配達をしている方達からすれば、この「差し引き精算」という言葉を見ただけでこれがどういった物か大体想像出来るだろう。
出前館からの当時の説明分を引用すると、次のようになる。
▼変更内容
これまでの代引配達では、お客様からお預かりいただいた代引預り金を全額入金いただいておりましたが、変更後は代引預り金と対象稼働期間(※)における当日までの報酬額を差し引きさせていただき、「代引預かり金が差し引き可能な報酬額を上回っている場合」のみ、コンビニエンスストアでの入金を行うための「決済申込用メール」をお送りいたします。※対象稼働期間は、報酬の締め日と連動していますので、報酬締め日の翌日から次の締め日までの期間を指します。
出前館公式メールより
※出前館の報酬締め日
前半稼働分:1~15日
後半稼働分:16日~末日
ザックリと言うと、対象期間毎に計算が毎日行われ、受け取った現金額(代引預り金)が稼いだ報酬額を上回った時点で都度「決済申込用メール」が送られてくるという仕組みだ。
ただしこの時点では金額がどれだけ少額であろうと、代引額が上回ったらコンビニ精算が確定し、決済申込用メールが送られてくるという仕組みでした。
このあたりは文章の説明のみでは分かりづらいと思うので、後述する最新の精算の仕組みでの「報酬×代引差引精算イメージカレンダー」を参考にして頂ければより詳しくお分かり頂けるかと思う。
「代引預り金と報酬額の差し引き精算」が始まった当初の仕組みの弱点の一つとして、例え「100円」といった少額であろうとも、報酬額より代引額が上回ったらコンビニ精算の必要性が発生するという所がある。
そしてコンビニ精算の期限に関しては「決済申込用メール」が配達送られてきた「当日中」に精算するのが原則となっている。
決済申込用メールが送られてきた「翌日」まで精算する事は可能ですが、この時期の出前館からの説明を見ると、原則は「当日中」となっておりました。
出前館の説明によると、期限を「翌日まで」としているのは「不慮の事態等を考慮した設定であり、翌日入金を認めている物ではないことをご認識おきください」との事です。
期限に迫られながら、かつ上回った代引き額がどんな少額でもあっても精算する必要があった時代であった。
ええ感じやん時代(上回った代引額が2000円を超えたらコンビニ精算)
2024年8月、今度は
上回った代引額が「2000円を超えた場合のみ」コンビニ精算の必要有り
という仕組みに変更した。
この記事執筆時点での最新の精算方法だ。
下記カレンダーを見れば仕組みが分かりやすいかと思う。
上回った代引き額が「2000円」を超えない限り、決済申込用メールは来ない(締め日は例外)。
よってこれで以前の仕組みよりも、配達員がコンビニ精算に行く手間、回数が少なくなりやすい仕組みとなったのだ。
現金配達をするのにおすすめのグッズ
ここで私も使っているおすすめの現金配達グッズをさらっと紹介させて頂こうと思う。
コンパクトで軽量なウエストポーチで配達しやすい身軽な格好を作り、そのウエストポーチにスッキリと収まるコインケースやコインホルダー。
防水性に関しては物足りない部分もあるので、防水スプレーを使ったりお札に関してはビニール袋に入れたりで対策している。
これらのグッズに関しては別記事でより詳しく書いたので、現金配達をしようと思っている方は参考にして頂けると幸いだ。
進化していく出前館の現金(代引)精算の仕組みは今後どうなっていくのか
各エリアの拠点で現金精算していた時代を知っている私としては、今の出前館の精算の仕組みは物凄く便利になったと感じる。
しかしクレジットカードなどを使ってスマホアプリ上のみで全て精算を完結出来る、Uber Eats やWoltでの現金精算の仕組みと比較すると、まだめんどくささが残っていると言わざるを得ない。
いずれ出前館でもスマホアプリ上のみで現金精算が出来るようになれば、配達員としてはウンと便利で楽になり、出前館の現金配達を始めようという人も増えるのではないだろうか。
今後仕組みがどうなっていくのか見守りたいと思う。
最後に一つ、実はこの業界で一番現金精算がめんどくさくないのはUber Eats やWoltでは無い。
一番めんどくさくないのは…
現金払い注文の無い
「menu」だ!
ご精読頂きありがとうございました。
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