Woltでは2023年4月1日より全国にて現金決済の配達&現金控除制度が始まった。
これによりお客様としては支払方法のパターンが増え、配達パートナーとしては受け取った現金の精算方法が非常に便利に楽になった。
Woltでは配達稼働している人達のことを「配達パートナー」と呼びます。

Wolt公式メールより
そしてWoltの現金決済の仕組みは配達パートナー側から見て、他社とは違う便利な部分があると感じた。
今回の記事では他社の現金決済の仕組みとの比較もしながら、Woltの現金決済の配達&現金控除制度について書いていこうと思う。
これまでの業界各社の現金決済について
この業界ではお客様の支払方法として、クレカ払いや電子マネー払い等の「事前決済」のお客様の割合が圧倒的に多いが、一部「現金払い」のお客様もいる。
Uber Eats と出前館は現金による支払いは可能である。
menuに関しては事前決済のみである。
これまでのWoltに関しては現金支払い可能な地域と不可の地域で分かれており、また配達パートナーがお客様から受け取った現金はKyashというアプリによって会社に送金しなければならないという手間もあった。
しかし全国にて現金決済の配達&現金控除制度が始まったことにより、お客様としてはより便利になり配達パートナーとしても精算方法の面でグッと便利になった。
Wolt配達パートナーの現金オン・オフについて
Uber Eats や出前館のような配達パートナーがドライバーアプリ上から現金支払いのお客様にも対応するのかどうかを事前に設定する事が出来る、いわゆる「現金オン・オフ」の機能はWoltには無い。

僕は現金対応無しの現金オフで稼働したいのに、現金オフに出来ないならちょっと不便そうだなぁ…
なんて思われるかもしれないし私も当初はそう思った。
しかしそこは全く問題なかった。
なぜなら紹介した画像のようにWoltの場合、オファー画面の時点で現金支払いであるかどうかを確認できる仕様になっているからだ。
現金配達を受けないのであればオファー画面の時点で「拒否ボタン」を押せば良いだけの話。
ちなみに同時配達モードでの拒否ボタン実装については別記事で詳しく書いた。

(Wolt公式メールより)
「オファー画面の時点で現金配達である事がはっきりと分かる」というのはUber Eats や出前館との決定的な違い。
Woltの場合はオファー画面の時点から配達完了するまで「現金配達である」という事がアプリ上の画面ではっきりと分かる仕様になっているのだ。
よって拒否ボタンを使う事により実質現金オフ稼働をしているのと同じ状態を作る事が出来る。
Woltでは必要となる釣り銭の金額が表示される
Woltの現金決済の仕組みで他社とは違う最も便利な所と感じたのはこれだ。
あくまで予定の金額にはなるが、
Woltの場合はお客様へ渡す釣り銭の金額が
あらかじめオファー画面の時点で表示される
というのはお客様側で注文アプリからいくらの現金で支払う予定なのか入力出来るようになっているからだ。
あくまで予定の額にはなるがお客様も確認して注文アプリに数字を入力しているわけなので、通常その通りの額の現金をお客様は渡してくれる。
そして釣り銭を渡すという流れだ。
丁度の金額で払ってくださる場合は別、丁度の支払いの場合だと現金は受け取るだけなのでもっと楽だ。
オファー画面にも釣り銭は無し、丁度の支払予定である事が表示される。
これは業界ではWoltならではの仕様だ。
現金対応をしない配達員が多くいる一つの要因に対応したWoltの仕組み
現金対応を避けたいと思っている配達パートナーが多くいる要因の一つに、

パートナー
お客様とスムーズな現金のやり取りが出来るか少し不安だなぁ…
お釣りの計算も間違えずにスムーズに出来るだろうか…
こういった部分があると思う。
現金対応はちょっとしたお客様とのやり取りの時間ではあるが、置き配や受け渡しをするだけの事前決済と比べたら慣れない人は何気に緊張してしまう部分もあると思う。
そういった配達パートナーにとってもWoltの仕組みは便利だと感じる。
もう1度下記画像をご確認頂きたい。

まずオファー画面の時点で必要な釣り銭額が表示される。
そしてお店から商品の受け取り完了操作をすると、今度は画像1番右側の表示のように「受け取る金額」が表示される。
この画像の例にすると受け取り金額が2390円、釣り銭は610円。
つまりこの例だとお客様は、

3000円で払いますよぉ
うふ
という事だ。
この画像一番右側に表示されている「受け取る金額」はお客様が用意している現金から釣り銭額を引いた額の事。
つまり単純にお客様のWoltでの注文金額と言える。
この場合支払い2390円のWolt注文をお客様はしたという事だ。
それを3000円の現金で支払うからお釣りは610円になるという事。
このようにWoltの仕組みだと、お客様はいくらの現金を配達パートナーに渡す予定であり、いくらの注文金額でいくらの釣り銭が必要であるのか、が事前に分かる仕様になっている。
要するに、
Woltの場合は現金配達に関するお金の計算をあらかじめ配達パートナーは頭の中でシミュレーションしておく事が出来るため、実際の現金のやり取りの場では物凄くスムーズな現金のやり取りをする事が可能になるという事だ。
例で言えばあらかじめコインケースから釣り銭の610円分だけ取り出して用意することも出来る。
お客様から現金を渡して頂き、その金額が予定通りの金額で間違いない事を確認したらすぐさまパッとお釣りをお返しする事が出来るという事だ。
必殺「高速釣り銭返し」だ。

実際に私もすぐさまお釣りをお返ししたところ、お客様にご機嫌そうにして頂いたこともあります。
この仕組みであればこれまで現金対応にちょっとしたプレッシャーのような物を感じていた配達パートナーの方々でも、現金対応を始めるハードルがかなり下がるのではないだろうか?
Uber Eats でもおなじみの「現金控除制度」でWoltも非常に便利に
2024年12月9日 (月) 午後以降順次反映の仕組み
現金控除制度はつまり、受け取った現金額が配達パートナーの報酬額から差し引かれる制度の事。
かつては「Kyashアプリ」や「GMO」を通じての送金の仕組みがあったが、2024年12月9日からは新しい送金の仕組みが始まり、KyashアプリやGMOを通じての送金の仕組みは終了した。
よってその新しい仕組みを紹介させて頂こうと思う。
2025年8月18日(月)夕方以降 現金控除制度変更及び即時現金控除機能の導入
2025年8月18日から、次の2点で仕組みがアップデートされた。
- 現金控除制度変更
- 即時現金控除機能の導入
Woltからの公式メールの内容を元に、これらについて説明させて頂こうと思う。
1.現金控除制度変更について
※変更前と変更後の比較
これまで:
- 締め日(毎月1日/16日)時点のアプリ上の現金残高が控除対象として確定。
- 控除された金額は、毎月10日/25日前後の報酬支払い時に反映。
今後:
- 報酬支払い時点(10日/25日前後)の現金残高がそのまま控除され、即時にアプリの残高へ反映されます。
※振込(2025年8月16日締め、8月25日振込分)には本変更は適用されません。
変更は9月以降のお支払いから適用されます。
主な変更点:
- 即時反映
これまでは控除金額確定からアプリ反映まで約10日かかっていましたが、今後は報酬支払いと同時に即時反映されます。 - 二重送金のリスクが軽減
締め日以降~報酬支払日前のタイミングで送金を行った場合、「控除前の送金」+「控除による控除」の二重送金となり、残高がマイナスになるケースがありました。
今後は締め日以降に特別な調整や送金管理は不要となります。

私もこの2重送金の現象を経験した事があります。
これはどういう事か、まず次のWoltの報酬の「締め日」や「支払日」について、ご確認ください。
Woltからの報酬は、ご登録いただいた口座へ月2回振り込まれます。
・毎月1日〜15日の間に稼働いただいた分については、16日締め日、同月25日頃にお支払いいたします。
・毎月16日〜31日(もしくは最終日)に稼働いただいた分については、翌月1日締め日、翌月の10日頃にお支払いいたします。
出典:Wolt公式サイト

つまり2重送金は、
- 締め日の時点の現金残高額が、報酬支払日に報酬から控除される
- 締め日以降~報酬支払日前のタイミングで、配達パートナー自身でその現金残高額を送金する
この2つの事が重なる事により、「同じ額が2重で送金される」というエラーが起きてしまうケースがあったのです。
しかしこの仕組みのアップデートにより、締め日の現金残高は関係なく、報酬支払い日(10日/25日前後)の現金残高がそのまま控除され、即時にアプリの残高へ反映されるようになったので、2重送金のリスクが軽減されたのです。
2重送金によって現金残高がマイナスになるというのは私も経験したが、マイナスになるという事はWoltに対し、必要の無い分までお金を送り過ぎているという事になる。
ではそのマイナスの現金残高はどのように解消されたのかというと、新たな現金配達で受け取った現金額が現金残高額にプラスされていく事によって、そのマイナス分は解消されていった。
送り過ぎた分を、現金によって返してもらった形だ。
また、Woltからは次のような注意点も説明されている。
注意点
- 今後は、報酬支払日=現金控除反映日となります。
そのため、報酬支払い直前までの現金残高が控除対象となる点にご注意ください。
たとえば、報酬支払い直前に現金配達を行った場合、その金額が控除対象となる可能性があります。
配達終了後のタイミングや、送金のスケジュールには十分ご留意ください。
- 現金控除制度の適用をご希望でない場合は、
毎日の稼働終了後に送金いただくか、現金配達が終了したタイミングで速やかに送金いただきますようお願いいたします。 - 一度控除された金額は、いかなる理由でも返金対応ができかねます。あらかじめご了承ください。
2.即時現金控除機能について
※変更前と変更後の比較
これまで:
配達により回収いただいた現金は、以下いずれかの方法で対応いただいていました。
- アプリ内の「現金送金」機能を使用してWoltに送金
- お支払いのタイミングで報酬から自動的に控除(現金控除制度)
今後:
新たに導入される「即時現金控除機能」を利用することで、任意のタイミングで、アプリ上の報酬から現金残高を控除できるようになります。
※締め日〜振込日の間は本機能はご利用いただけません。
主な変更点
- ご自身のタイミングで控除が可能に
従来はお支払い時の自動控除を待つ必要がありましたが、今後はご自身のタイミングで、都度、控除処理を行うことが可能です。 - カードなしでも控除可能
これまで現金送金にはクレジットカードやデビットカードが必要でしたが、本機能によりカードをお持ちでない場合でも、現金を控除いただく形で送金いただくことが可能となります。
※即時現金控除機能のご利用には、アプリ内に報酬があることが前提となります。報酬が未発生の場合、本機能はご利用いただけませんのでご注意ください。

報酬支払日に自動で控除されるのを待たずとも、自分のタイミングで報酬から受け取った現金額を控除する事が出来るようになりました。
報酬から差し引かれる事により、受け取った現金がそのまま自分の報酬となります。
つまり、現金によって報酬の先払いを受ける事が可能になります。
クレジットカードやデビットカードを使って送金することも出来るし、その時点で貯まっている報酬額から控除する事も出来るという事です。
配達パートナー自身で選択する事が出来るのです。
Uber Eatsの場合では一件一件の配達で自動で控除されていきますが、Woltでは配達パートナー自身でコントロール出来る部分が大きいという事です。
ご利用方法


注意点
- 即時現金控除で一度控除された金額については、いかなる理由でも返金対応はできかねます。
- 控除のタイミングは報酬額に影響しますので、ご自身の配達状況と残高を確認のうえご利用ください。
Wolt現金配達を始めるのにおすすめグッズ
Woltの現金配達ならやってみようかなと思って頂いた方もいるかもしれないので、私が使っているおすすめ現金配達グッズを簡単に紹介させて頂こうと思う。
コンパクトで軽量なウエストポーチで配達しやすい身軽な格好を作り、そのウエストポーチにスッキリと収まるコインケースやコインホルダー。
防水性に関しては物足りない部分もあるので防水性の高いスプレーを使ったり、お札に関してはビニール袋に入れたりといった形で対策している。
これらのグッズに関しては別記事でより詳しく書いたので現金配達をしようと思っている方は参考にして頂けると幸いだ。
非常に便利になった仕組みでWoltの現金配達を
現金配達というのはどうしても手間になったり、お客様とのやり取りが発生したりで配達パートナーからは避けられがちな所もある。
もちろんWoltに限った話では無く他社でも同様だ。
そこは私の体感でも感じてきた事だ。
他社の場合では現金オフで稼働してたら全然オファーが来なかったのに、現金オンにしたとたん、ポンポンオファーが入り始めるなんて事はよくある。
つまりそれだけ現金対応している配達パートナー数は、全体の配達パートナー数に対して少ないという事だ。
この記事で書いてきたWoltの現金配達の仕組みであれば、Woltに関しては便利そうだから現金配達やってみようかなという気持ちにもなるかもしれない。
というよりWoltとしても明らかにそこを狙いにしていると感じる、便利な仕組みになっている。
これからもWoltは配達パートナーやお客様の事を考えた、便利な仕組みをどんどん作り上げていってくれればと思う。
ご精読頂きありがとうございました。
























































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