私は現在のフードデリバリー業界主要4社である、
- Uber Eats
- 出前館
- Wolt
- menu
全てに登録し配達を行ってきた。
各社それぞれの配達用アプリがあり、当然ながらそのシステムには違いがある。
今回の記事ではUber Eats のシステムの特徴である「評価システム」について書いていこうと思う。
結論としてはUber Eats の評価システムというのは、業界一配達パートナーにとって「どぎつい」「厳しい」評価システムだと言えると思う。
- 配達パートナーの個人情報が「大きく」「多く」表示される中で評価を付けられる
- 配達パートナー自身にもお客様にも評価率が公開される
- お店とお客様のどちらからも評価を付けられる
- bad評価(低評価)が付いたとしても原因がはっきりと記載されない事が多い
- 問題無く丁寧・スムーズに配達したとしても評価システムを利用されなければgood評価(高評価)としてカウントされない
- 配達に問題が有るという一方的な判断をされればそちらは重大な事と思われ「強い感情」を持たれるのでbad評価に関してはきっちりと付けられる事が多くなる
- 直近100件分の評価で計算されるが1つbad評価が付くとそれを消すまでに時間を要する
- 新人配達パートナーさんに非常に不利なシステム
- 「スムーズに料理や日用品等を運ぶため」のシステムとしては物凄く優れている
- Uber Eats 配達のシステムの特徴を知った上で配達すべき
配達パートナーの個人情報が「大きく」「多く」表示される中で評価を付けられる
Uber Eats 配達パートナー個人情報の見られ方に関しては別記事でも詳しく書いた。
注文者アプリには下の画像のような形で配達パートナー個人情報は表示される。
このように配達パートナーの大きな顔写真やら名前やらを知られた上で評価を付けられるのか、Woltや出前館のように配達パートナー個人情報が表示されない中で評価を付けられるのかでは、配達パートナーにのしかかる精神的負担も変わってくるだろう。
例えば無事に配達したのに何らかの一方的判断による思い込み等でわけもわからずbad評価(低評価)を付けられてしまった場合、
配達パートナー個人情報をあれこれ見られた上で付けられるbad評価の方が配達パートナーとしては直接的に否定されてるような気持ちにもなり、精神的負担は当然重くなると言えるだろう。
配達パートナー自身にもお客様にも評価率が公開される
私の経験上、bad評価なんて丁寧に配達していればそうそう付けられるものでは無い。
ただ配達パートナーには否が無い所で一方的な「思い込み」による判断により、bad評価を付けられる可能性があるというのは否めない。
そしてわけもわからず付いたbad評価によって下がった評価率を他のお客様にも公開され、その配達パートナーの「看板」となり、
しかも付いたbad評価はなかなか消えない(評価が付いた場合のみでカウントされるため)となればこれは明らかに配達パートナー側に不利なシステムだと言わざるを得ないだろう。
ちなみに別記事ではmenuの評価システムについて書いた。
このmenuの評価システムについての記事内でも書いたが、
menuの場合は「配達パートナー自身では評価率を確認する事が出来るが、お客様にはその評価率は公開されない」という、Uber Eats の評価システムとは決定的な違いがある。
仮に理不尽にbad評価を付けられたとする。
その場合Uber Eats では評価率が下がり、他のお客様にもその下がった評価率を配達パートナーの「看板」として公開されなければいけなくなる。
しかしmenuの場合はお客様側には公開されないため、配達パートナーにとってはウンとストレスが緩和されると思う。
Woltと出前館に至ってはお客様や配達パートナーに公開される評価率という物が無い。
となれば他社と比較するとUber Eats の評価率の公開のされ方はやはり厳しいと言えるだろう。
お店とお客様のどちらからも評価を付けられる
先述したようにWoltと出前館の場合は、お客様や配達パートナーに公開される評価率という物は無い。
出前館では新しい評価システムにより、配達員にはざっくりとした評価内容が公開される仕組みになりました。
お客様に評価内容が公開されない仕組みは継続されています。
そしてmenuの場合は配達パートナーには公開されるが、お客様には公開されず、なおかつお客様からしか評価は付けられないようになっている。
つまりお店からgoodボタンやbadボタンを押されることは無い。
業界で唯一お店からもお客様からも評価ボタンを押されるのがUber Eats の評価システムなのだ。
bad評価(低評価)が付いたとしても原因がはっきりと記載されない事が多い
menuの場合は評価率の下にbadボタンを付けられた場合の理由となる項目がずらっと並んでいる。
確認できる評価画面
「低評価の詳細」という形で具体的な
低評価の理由となる項目がずらっと並ぶ
しかしながらUber Eats の場合はbad評価が付いても原因が分からない事がある。
運も良く幸いな事に、私自身の最近ではbadボタンを押されていない状況が続いているため最近はどうだか分からないが、過去にbadが付いた時はbadが付いた事のみが記載されて原因は何も書かれていなかった。
これだとなかなか配達パートナーとしてモヤモヤする事も多いかもしれない
(menuの場合も低評価の詳細に「その他」の項目が選ばれた場合はモヤモヤするかもしれない)。
問題無く丁寧・スムーズに配達したとしても評価システムを利用されなければgood評価(高評価)としてカウントされない
ここもかなりきついと感じる部分だ。
Uber Eats の評価率はgoodボタンとbadボタンを押された回数で計算される。
しかしながら配達経験者なら分かると思うが、評価システムを利用していないお店やお客様というのはいくらでもいる。
どちらのボタンも押さずに終了だ。
単に利用するのが手間だったり面倒だったりするのが原因だろう。
または特別良いサービスをしてくれたとか、臨機応変にイレギュラーな対応をしてくれたとか、好みのタイプの配達パートナーが来たとか、
そういう場合のみ高評価を付ける人もいるかもしれない。
つまり何も問題なく商品をお店で受取り、スムーズに丁寧にお届け先に商品を届けたとしても、評価システムを利用してgoodボタンを押してもらわなければgoodとして評価率にカウントされない。
配達に問題が有るという一方的な判断をされればそちらは重大な事と思われ「強い感情」を持たれるのでbad評価に関してはきっちりと付けられる事が多くなる
仮に「思い込み」であったとしても配達に何か問題が有ったと判断されれば、そこは重大な問題として捉えられて強い感情を持たれてしまうのでbadボタンは確実に押されると言える。
要するにgood評価をもらうのは簡単にスルーされる事がよくあるが、bad評価に関しては簡単にはスルーしてもらえない仕組みになっているという事だ。
これは配達パートナーの人達からすれば、なかなかアンフェアなシステムだと感じてしまってもおかしくないだろう。
直近100件分の評価で計算されるが1つbad評価が付くとそれを消すまでに時間を要する
先述したように問題なく配達してもgoodボタンを押されなければ評価率には反映されない。
「直近100件分の評価」によって評価率は計算されるが、1度badが付いた場合それを消すには新たな100件分の評価を付けてもらう事が必要になる。
1度問題の無い配達をする毎にお店からもお客様からも確実に毎回goodボタンを押してもらえるのなら、過去に付いたbad評価はあっという間に簡単に消せるという事になるが、
現実は毎回goodを押してもらえるわけでは無いので1度付いたbadを消すのには時間を要するという事だ。
新人配達パートナーさんに非常に不利なシステム
Uber Eats 配達を始めたばかりの人の場合、最初は評価率という物は表示されない。
初めて評価率が出るのは10件分の評価が付いた時だ。
ここで注意して頂きたいのがこの最初の10件分の評価が付いた時点では、
1つのbad評価が10%も評価率を落とす力を持ってしまっているという事だ。
例えば、
これを見てどう思うだろうか?
100件分の評価がたまっているベテラン配達パートナーさんがbad評価を付けられた場合、評価率は1%しか落ちない。
単純にそのbad評価は数字的に100分の1のbad評価でしか無いからだ。
つまり1つの評価が1%分の力しか持たない。
21+79=100件分になる
対して初めて10件分の評価がたまった新人さんの場合、1つのbad評価が全体の評価件数の10分の1の割合で存在する事になるため、1つのbad評価が10%分評価率を下げる力を持ってしまっているのだ。
初めて10件分の評価が付く時期の配達パートナーさんというのは一番慣れなくミスをしやすい時期の新人さんであり、
お客様に対しても配達パートナーの今までの累計配達件数や配達開始時期というのは最初から注文アプリに表示されて公開されるため、「この配達パートナーの配達は大丈夫か?」と疑いを持たれやすい。
一番ミスを起こしやすく、疑いを持たれやすく、bad評価をもらいやすい新人配達パートナーという時期である上に、一つのbad評価で大きく評価率が落ちる時期でもあるという事になる。
そのうえその新人の時期のbad評価で大きく評価率が落ちたのなら、その大きく落ちた評価率までもお客様に公開しなければならないのだから、これは厳しい。
新人であると分かる累計配達件数や配達開始時期と共に、大きく落ちた評価率までも公開されなければならないのだ。
新人配達パートナーさんにとっての最初の厳しい壁と言わざるを得ないだろう。
「スムーズに料理や日用品等を運ぶため」のシステムとしては物凄く優れている
評価システムに関しては他社と比較して厳しいと言えるものの、別記事でも書いたが、
Uber Eats ドライバーアプリの「スムーズに料理等を配達するため」の仕組みとしては業界一素晴らしく使いやすいと感じる。
Uber Eats ドライバーアプリの良い所を具体的にザっと書いていくと、
- オファーは早押しでは無く個人個人に送ってくれる
- 受け取り時間やお届け時間が設定されずに焦らない
- お店での調理待ちも少ない
- 状況に応じた非常に効率のいいルートのオファーが多い
- 地図は見やすく使いやすい
- 困った場合のオファー受諾後キャンセル等、便利に使える機能も多い
- アプリの操作もサクサク動く
といった所だ。
私としてはUber Eats は現時点で業界一効率の良いスムーズな配達を出来る会社だと感じている。
追記
Uber Eats では「配達依頼レーダー」が始まっており、早押しのシステムが始まったと言われたりもしていますが、Uber Eats 公式の説明によると実際は早押しでは無いとの事です。
Uber Eats からの公式メールでの説明文を下記に掲載させて頂きます。
Uber Eats 配達のシステムの特徴を知った上で配達すべき
私としてはUber Eats 配達をするならこの記事でも書いてきたような評価システムの仕組みはもちろん、
個人情報の取り扱われ方やアプリの使いやすさ等の特徴をしっかり知った上で配達をした方が、後悔する事も少ないだろうと思いこの記事を書かせて頂いた。
Uber Eats 配達パートナーの個人情報の扱われ方に関しては記事内で紹介した別記事の方でもっと詳しく書いた。
特に女性は気になるところだと思うので参考にして頂きたく思う。
評価システムなんて気にしない、気にせずに配達できるという配達パートナーもいる一方、評価システムによって落ち込んでいる配達パートナーも多々見る。
そこは人それぞれの性格なので仕方が無いし、私自身も特に新人配達パートナーの頃には相当にしんどい思いをした。
各社の配達における仕組みをよく知った上で、どの会社を選んで配達するのか、またはどの会社を組み合わせて兼業するのかを決めて頂きたいと私は思う。
出前館とWoltの評価システムについては下記の記事で書いたのでこちらも参考にして頂ければと思う(menuの記事に関しては記事内で紹介した通り)。
ご精読頂きありがとうございました。
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